2015年11月4日水曜日

授業が終わって残務整理である。
提出作品のチェック、採点、というのは普通の「サービス残業」である。
担当授業は機材を使うので、機材のチェックなども「残務整理」に含まれる。
当然のように、教室や工房もつらつらと眺めることになる。

授業が終わる1週間ほど前のことだった。工房は土足厳禁なので、廊下に靴箱とスリッパを用意している。一人分ごとに小さな扉が付いている、風呂屋の下足箱のようなスタイルである。当然のように学生が帰れば、スリッパだけが入っている、はずである。
たいてい、授業が終わったらちょいと確認するようにしているのだが、ある日、女子学生のものとおぼしき革靴が入っていた。学生は全員帰っている。靴がある。うーむ、スリッパで帰ってしまったのだろうか。気が付いたら慌てて戻るだろうな、と思っていた。翌日も、翌々日も、靴はそのままである。授業がすべて終わっても、靴はまだ残っていた。

忘れた、のではなく、置いていったのだろうか。履いてきたのか、持ってきたのか。謎である。 

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