2015年11月20日金曜日

定年

勤務校にも「定年」というのがある。職員と専任の教員では定年時の年齢が違っていて、専任の教員は70歳が定年である。現在は「選択制度」というのもあって、前倒しで定年を選べるようになっているようだ。
卒業して幾星霜、習っていた先生たちが定年になり、鬼籍に入るようになる。こっちも歳とった、ということでもある。

学校によっても、「定年退職のイベント」というのがいろいろとあるのだろう。
勤務校では一般講義を受け持っている先生には、「最終講義」というのがある。どちらかといえば「イベント」のようなもので、公開講義になっている。卒業生なんかもやってきて、いつもとは違う雰囲気になる。
実技を受け持っている先生には「記念展覧会」という個展をやることになっている。学内の展示会場で開催され、会期中に本人の「ギャラリートーク」なんかがあったりする。
予算の関係かどうか知らないが、展覧会をやらない先生は「記念出版」というのがある。大学の出版局で本を1冊つくってくれる。もちろん書くのは本人である。

だから、退職間近の先生というのは存外に忙しかったりする。展覧会の準備など、数週間ではなく、数ヶ月から1年ほどはかけるからだ。出版であっても、即座に本ができるわけではなく、それなりに準備と執筆の期間が必要になる。退職間近で「窓際」どころではない。

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