2015年11月23日月曜日

一列

同居人が受講したある「最終講義」のことだ。

一般の女子大学なので、大講堂での最終講義である。卒業生も担当ゼミの学生も女子ばかりなのに、片隅にそこそこの年齢のおじさま達がかたまって陣取っている。
卒業生や学生の父兄、までが来ることはあまりない。女子大学の先生や職員なら顔を知っている。どうも内部人材ではないようである。どういう人達かと思いながら、講義を聞いていた。

時間通り講義が終わると、おじさま達はおもむろに壇上に上がる。そろいのスーツに蝶ネクタイである。講師の先生をまんなかにして横一列に並ぶと、いきなり歌い出した。先生も歌い出した。

大学時代はグリークラブでならしたそうで、その頃のクラブ仲間がやってきての「余興」だったようだ。講義はまあ「普通」だったが、「余興」は大受けだったそうだ。 

0 件のコメント: