2015年6月14日日曜日

贅沢

電子業界は、日進月歩、よりも早い速度で進んでいるような気がする。

父親のカメラで写真の授業課題をしていたのは学生時代のことであったが、今の学生さんは「父親の」世代の道具は使わない、もとい使えない世代なのである。

勤務校の写真の授業では、原理を覚えるためにピンホールカメラをつくり、35ミリのフィルムカメラでの撮影、フィルム現像と、印画紙の伸ばしが課題になっている。しかし、実際にそれを自分の制作の手段として使うとなると、フィルムや印画紙、現像液などが手に入りにくくなっていたりする。うっかりしていると、メーカーが製造中止にしたりして、印画紙の手持ち在庫はあるのに薬剤がない、ということにもなりかねない。ケミカルな写真というのが、だんだんと趣味の世界になりつつある。

時間と費用が必要な、贅沢な、アートとしての手段になっていくのかもしれない。

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