ここ数年だと、少子化の影響もあってか、入学試験倍率が減るようになった。当然の結果として、浪人生というのが発生しにくくなる。そもそも、目的の学科に入るまで粘るような本人の根性と、不景気な今日、家庭のお財布事情がない、という現実問題もある。第二志望であっても入学するので、今やクラスの8割以上が現役である。
現役だと、高校を卒業してそのままやってくる。「授業」というものの認識も「高校」の継続線上にある。
教科書を持ってきて授業時間は席について、前を向いているか、前を向いているふりをしている、というのが、彼らにとっての授業である。
担当している授業では参考書籍を4月に購入してもらっている。これをベースにして授業が進められている。のだが、5月の授業開始前までに書籍を読み込んでくる学生は皆無である。講座が終わってから「あの書籍はいつ授業で使うのですか」という質問があったりする。ややもすると、「教室の講座で読まないのなら書籍は買わなくても良かったのではないか」と言われたりする。
小学校の授業ではないので、「参考書籍」を、授業内に、みんなで同じページを開いて、素読する、ようなことは、大学ではやらない。シラバスに「参考書籍」「参考文献」というリストがあったら、授業前や授業進行に合わせて、期間内に各自で読んでおく、あるいは読み直す、というのが基本である。
と、私は教わったのだが、今の学生さんは、どうもそうではないようだ。
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