2016年4月27日水曜日

フィードバック


同居人の勤務校も同様の「ご相談室」があり、週に数回「臨床心理士」が来て、学生のご相談を受け付けている、そうである。臨床心理士、というのは、イメージで言えば「カウンセラー」なのかもしれない。よろずご相談を聞く、というのがお仕事である。一方でお節介な友だちよろしく、一緒に問題について解決しよう、というのではない。だから、学生の相談内容によっては、学生が話しただけ、おしまい、になるわけだ。
まあ、愚痴っておしまい、であれば良いのだろうが、同居人の勤務校ではなぜか年度末に「ご相談室配備の臨床心理士によるお勉強会」というのがあった。学生の相談内容を、教える側の先生にフィードバックする、という趣旨である。カウンセラーとしては基本的に守秘義務があるので、個人名などは伏せられた状態で、当該年度の相談内容を発表する。それを聞いて、授業を教える側の先生にも、対処を求める、という会である。出席した同居人がレジメを持ち帰ったので、読ませてもらった。
たいていの学生のお悩みは、「授業が面白くない」、あるいは「興味が持てない」ことであったり、講評で「けちょんけちょんに批判された」り、「無視された」りすることだそうである。同居人も私も美術系の学校なので、学生が相談する内容はよく分かる。まあ、古今東西、昔も今も、美術系の学生が考えることはあまり変わらない。基本的に人間が単純なのかもしれないが。
臨床心理士による先生方へのフィードバックは、学生に対して「授業を面白くする工夫する」、あるいは「興味が持てるような授業内容にする」ことであったり、「講評で一方的に批判しない」「必ず褒めてやる気にさせる」ことなのだそうである。

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