2016年4月14日木曜日

手段

学生時代にヨーロッパでバックパッカー旅行というのをやった。日本で買っていくのは、ユーレイルユースパスである。ヨーロッパに入ってしまうと買えない。若造向けに1等は使えない、特急や特別列車は別料金、というのが当時のルールだった。だから鈍行でロンドンからギリシャまで行った。トーマスクックの時刻表をにらみ、列車の時刻と行き先をにらみ、途中下車の計画を立てる。ところが現地に行けば、日本のように時刻通りに列車は来ない。相席になった人に誘われて途中下車してしまう。旅は予定通りにはいかないもので、でもそれなりに楽しく2ヶ月ほど列車であちこちをまわった。

列車が旅の目的ではなくて手段になってしまうと、結局途中の駅は素通りになる。熱狂的な新幹線誘致の看板を見ていると、何かちょっと違う気がしてしまう。 

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