2012年9月12日水曜日

撃沈


公立小学校にエアコン整備、という話が出たときも、なんだか本末転倒で、これなら夏休みなど設けずに、涼しい教室でお勉強三昧、のほうがいいのではないかと思った。
気候と、季節、カレンダー、というのは、なかなか一致しないものである。

だから、始業第1日に来ていない学生がいると「あれ?」と思うのである。
こんなに暑いのだから、まだまだ夏休み、と思っているのではなかろうか。

私が助手の頃に、やはり始業日にやってこない学生がいた。数日経っても、学校に姿を見せない。
夏休みは学生が「沈没」してしまうケースが多い。その間に授業や大学よりも楽しいことを見つければ、そちらに行ってしまう。
研究室の助手が大慌てで連絡をとったら、「沖縄のバイト先で居心地が良すぎてそのまま現地に居続け」ていたり、「夏山登山にはまってしまい、ガイド修行中」とか、「丁稚奉公のつもりで通ったデザイン事務所で、継続勤務を懇願され、働くことになってしまった」、つまりまあ、人生の方向を変えたのでまあよろしく、というケースもあった。
件の学生もそのクチかと思っていたら、数週間後にやっと「授業が始まっているんだけど」と連絡がついたときの返事が、「え???」であった。暑いのでまだまだ夏休み中と思っていて、学事予定を確認し損なっていた、もう始業していたなんて……というのである。

慌てて授業に来なさい、とお尻をたたいて、追加課題など先生に要請して無事授業にカムバックさせたのだが、まあのんびりした時代だったということではある。

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