さて、同居人の履歴書を作っている理由である。
同居人は、カウンセリングを学んだので、資格がとれた。いわゆる「カウンセラー」な資格である。多様な人生経験と資格を生かすべく、第2、どころではなく、職歴の行数から言えば第8とか第9くらいの、さらなる人生を目指そう、というわけである。売り込みに履歴書は必須である。
さてさて、昨今の「学校問題」対策に、スクールカウンセリングを導入、と文科省が旗を振っている。学校教員が増員どころか削減されようとする今日この頃、各校にあまねくカウンセラーを配置、というわけにはいかない。考えられるのは、教育委員会が一括採用して、カウンセラーを派遣する、というスタイルだ。しかも、正規雇用ではなく、非常勤で、年間契約であったりする。
こういう「お役所」なところが人事採用するときには、資格や免許が必要になる。カウンセラー業界で一番ポピュラーなのは「臨床心理士」という資格である。勤務校も相談室には「臨床心理士がいます」というのが売りである。
同居人が持っている資格は「学校心理士」。学校現場に近寄った作業をするための資格である。比較的新しい資格で保有者もまだ少ない。…のだが、資格維持のための研修などけっこうハードルがきつい。臨床心理士は、学校関係専門というわけではないが、ポピュラーではある。カウンセラー=臨床心理士、という認識の壁が、意外に分厚いものだったりする。
まあそんなわけで、お仕事応募のための履歴書作成、に相成る。ただし、ポピュラーではない資格でもあり、当たってみては砕けている。どうもこういう業界はいろいろとややこしい。カウンセラー募集、とうたっていても、実際に応募してみると、どちらかといえば社会福祉士、つまりソーシャルワーカーとしての仕事が要求されていたりするらしい。仕事の細分化や分業化が進んでいる業界のようである。
そもそも資格自体もまたいろいろと変わるようだ。現場よりも制度が先、ということなのかもしれない。
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