2015年12月24日木曜日

対策

大学の教務課の方からは、なるべく落第を出さないように、という無言のプレッシャーが漂ってくる。だからこそ、保留ちゃんを出さないように、授業中にもしつこく確認する。

大学では単位が取れないのは、たいてい本人による当然の報いである。大学時代に痛い思いをしておかなければどうする、という気もする。人に尻をたたかれて提出するのではなく、単位を落としてからどう「落とし前をつけるか」は自分で考えるべきだ。我々の時代であれば、先生に交渉して独自に落とし前をつける、というのはよくある話だった。追加課題は別として、授業のお手伝い、事務所で雑用係1ヶ月というのも聞いたことがある。
だから「勤務先で集金した現金を電車に忘れたので100万円都合してくれ」などという「オレオレ詐欺」が横行するのである。電車に忘れたのなら親に泣きつく前に自分で対策を考える、くらいのことは、大学時代に痛い思いをしたのであれば気づきそうなものである。自分の息子にそれができない、と親の方がわかっているから現金を用意してしまうのである。悪循環だなあと思う。

教務課からのプレッシャーは、ある意味では経営的なものなのかもしれない。落第が多くなれば、入学志願者が減るからだ。しかし一方で、単位乱発な大学は信用されないとも思う。これも悪循環である。 

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