2015年12月26日土曜日

行数

必要があって同居人の履歴書をまとめることが何度かある。同居人はあちこちと転職をしている。正規雇用だけではなく、非常勤など含めると両手の指では足りない。文房具屋さんで売っているような規定の履歴書では職歴欄の行数が足りない。人生波瀾万丈な状態である。保有資格欄も行数が足りない。免状好きである。

日本社会というのは、学校を出てからブランクなし、新卒で終身雇用が前提のようなところがある。翻って考えれば、実家の父親など、学歴欄は高校大学で2行、職歴一つ、保有免許も普通車運転免許くらいのものである。あっさりシンプルな仕上がりである。

同居人の方は規定の履歴書用紙では無理な行数なので、結局パソコンで自作になる。
できあがった履歴書を人事採用する側から見ると、こういった「職歴が多い」のを、「汚い」というのだそうである。ステップアップで転職したのか、素行不良で退職せざるを得なかったのか、履歴書だけではわからない。無難な人事採用者は、こういうのを最初に「はねる」そうだ。

だから学生の就職活動は終身雇用目指して必死なのである。学歴欄や職歴欄の行数が多い「多様な人生経験」は、日本社会では必要ないのかもしれない。

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