世はコロナ騒ぎであるが、その合間に母が他界した。
認知症というのは、あまり「詳細」ではない病名である。症状の出方は、人それぞれ、らしい。母親の場合は、「考えがまとまらない」と当初の本人の弁だったが、実際に本人がどう感じているのか、意思疎通が出来ないだけなのか、それは傍目には分からない。傾眠傾向が秋頃から強くなり、日中ほぼうつらうつらと眠っているようで、その時間が次第に長くなった。次第にフェードアウトしていった、という印象ではあった。
外出自粛で非常事態宣言の出ている折りでもあり、親戚知人友人に周知して集まってもらい、という状況ではなく、自宅に神父に来てもらってお祈りしてもらって見送った。カトリックであったことも幸い、さっぱり見送った。
友人の言うことによると、「死んでからが忙しい」、のは言い得て妙である。その後の事務手続きなどが結構忙しい。日頃やり慣れていない(慣れたくはないが)作業なので、二度手間三度手間も発生し、バタバタしている。一番面食らったのは、死亡届に記入するのに「本籍地」ってどこだっけ、ということだった。はて、一昔前なら免許証に本籍地が記載されていたものだが、今時本籍地など確認する書類が手元にない。夜遅く葬儀屋と書類を書きながらバタバタした。その後も、各種手続きに戸籍謄本が必要なのだが、結婚前や出生時の戸籍謄本など、遡って必要になる。同一家族なら本籍地も一緒だが、結婚前の本籍地など、関係ないから父はさっぱり覚えていない。このご時世でもあり、郵送で書類を請求するので、電話と郵便のやりとり数度、隔靴掻痒な書類集めの最中である。
0 件のコメント:
コメントを投稿