授業の合間に廊下に出ると、あまり見慣れない人がいる。
普段の大学のキャンパスというのは、学生さんか教える人か職員、あるいは出入りの業者さんあたりがうろうろしているものである。その時は、学生さんとおぼしき年格好なのだが、やたらキョロキョロしており、キャンパス内の地理不案内、という感じである。ああ部外者なんだなあ、と分かる挙動である。ふと見れば、廊下に大きな貼り紙、大学院入試作品提出受付はこちら、である。秋になると、早々に、そのような学校行事がある。
先日の廊下であれ、と思ったのは、大学院生とおぼしき年格好ではない、妙齢の「お姉さん」がひとり立っていたことだ。いわゆるリカレント教育、というものなのかもしれない。同居人のリカレント大学院生活は夜間部だったので、同級生は全員社会人、年齢も職場もバラバラだった。勤務校は「昼の部」だけなので、大学院生と言えども年齢はほぼ横並びである。
珍しいなあ、と思って横目に見ていたら、件のお姉さんはふと顔を上げて、手を振った。振り返ると、いわゆる大学院生の年格好の男子がやってくる。連れだって廊下を去って行った。保護者、というわけだ。大学院の入試の作品提出に保護者が同伴してやってくる時代、のようである。
なんだかちょっと、大学院生が「おこさま」に感じられてしまった。
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