さて、撮影される子どもの方も慣れたもので、親が見ているとやたらにっこりとカメラ目線である。ほほえましい風景、なのかもしれない。
しかしそれは、子どもにとって「欲しい画像」なのかどうか、はまた別問題だったりする。
授業始めのきっかけに、運動会のビデオ、という話をしている。親御さんは、運動会の様子を撮影している。親にとっては、どんな子どもであっても可愛いものである。徒競走でビリになっても、リレーで頭から転んで大泣きしても、玉入れの時にエキサイトしたクラスメートに張り倒されていても、列に並んで順番を待っているときに鼻をほじくっていても、隣の子どもに肘鉄を食らわしていても、である。
本人にとってはそれが人生最大の汚点、になるかもしれない。今までは、撮影した画像は、自分の内で楽しむもの、であった。現在は、即座にSNSにアップロードされ、全世界に広がってしまう。子どもが親を訴えた、というニュースが、ちょっと前にあった。
まあ、親としては悪気はないのだろうが、「簡単」なのでついぽちっと、という感じだろうか。
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