2016年9月8日木曜日

記録

そんなことを思い出すのは、美術館の普及活動で参加者や親御さんがスマホで撮影しているのをよく見るようになったからだ。
公開講座などではスマホで録音、講師の書いたホワイトボードを撮影、スライドショーを録画撮影、とスマホフル活用である。あまりにも堂々と記録する参加者がいたので、しばらく前から「講座中の録音録画はご遠慮」願うことになった。スマホの録音開始と同時に居眠りする参加者を見るようになったからである。
まあ学生と一緒で、話を聞きながら調べ物、という人もいるわけだから使用そのものは禁止することはないかなあ、と思っていた。しかし、やはり学生さんと一緒で、端末を一生懸命いじっているのは、誰かとLINEでチャット中だからである。学生さんとは違って、いいトシした大人である。
私の教室でも、録音録画黒板撮影も学生さんはよくおやりになる。しかし、そういう学生さんが「出来が良い」とは限らないことは、不思議ではある。そこまでやっているにもかかわらず、板書した注意事項を口頭でも伝えている羽目になる。二度手間である。

ボタンを押すことで安心してしまうのだろうが、記録する作業と記憶する作業とは、質が違う。 

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