2013年2月25日月曜日

往復


今日の大学生はとても忙しい、とよく言われる。
翻って自分の学生時代は、と言えば、「そうだったかなあ」という印象が大きい。忙しい、という元学生に限って、勉強よりも飲み会とナンパが忙しかったりしたものである。
忙しい、と思う前に楽しかったからかもしれない。

勤務校で言えば、学校と近所に借りたアパートとの往復、美術館や博物館へも行かない、映画も行かない、といった「通学オンリー」な学生が増えたような気がする。
だから、アルバイト命、な学生も減ったような印象がある。美術学校は授業料以外にも金がかかるので、我々の世代はせっせと制作費を稼いだ。最近は「親のすね」な学生が増えたのか、アルバイトに行くか授業に来るかと、学生を説得する機会も減ったような気がする。

学生はアルバイトで社会勉強をしたりしたものだったが、その機会が減ってきたということなのだろう。就職活動が始まる頃になると、就職課がいろいろと手取り足取り教える講習会の告知があちこちに貼られている。卒業生への問い合わせの方法やら、面談の予行演習やら、応募書類の書き方やら、いろいろである。そんなことは自分で調べたり、あたって砕けて学ぶものだろうと思うのだが、最近は手回しよく予習をさせて失敗させない、というのが世間の方針らしい。

だから、失敗を知らず、打たれ弱い子どもが増えるわけだ。

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