2020年3月19日木曜日

下宿屋

母親が入った施設は、「認知症対応型グループホーム」である。入居者は個室を借りて、介護士が24時間常駐して、生活の援助と介護をする、といったスタイルだ。どちらかといえば、下宿屋さんとか、合宿所みたいな雰囲気である。
同居人の母親は、最後はホスピスだったので、静かで落ち着いた雰囲気だったのだが、こちらは明るい下宿屋さん、である。訪問の歯医者さんや内科医、美容院が来て、季節ごとにイベントがある。入居者も認知症なので、暗い雰囲気はない。毎度毎度、「お住まいはお近くかしら」と聞いてくれる人、枯れたアサガオの植木鉢が水浸しになるまでじょうろで水をやっている人、ずーっと鼻歌を歌っている人、絶妙なツッコミで介護士と会話する人。症状も状態もひとそれぞれ、である。

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