ここ数年、学生さんの作品のテーマやモチーフを見ていると、数年単位で「ブーム」があったりするのがわかる。時代は移り変わりけり、である。
長年、よく取り上げられるキーワードに「非日常」がある。民俗学をかじったことがあったり、ある程度の年齢の人であったりすると、どちらかと言えば「ハレとケ」ということを思い出す。だから「非日常」としてまず考えるのは、お祭りだったりバカンス旅行だったりド派手な繁華街とかテーマパークだったりする。
ここ数年の学生さんの「非日常」とは、災害や災難、事件、事故、殺人、虐待、暴力、窃盗などの犯罪がらみの、いわゆる「悪い意味」である。とにかく多いのは、「殺人」、あるいはもう少し軽くてもとにかく「犯罪」である。なぜだろう。
考えるのは、我々の世代ほど「能天気」ではないのかもしれない。世の中暗いニュースが多すぎる。日頃遊ぶゲームがシューティングやらクラッシュやサバゲーもどきだったりするのかもしれない。
おりしも選挙戦の真っ最中。政治家には、学生さんの「非日常」が、ハッピーなものになるような時代にしていただきたい。
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