授業が始まって数週間。映像系の専門コースにおける1年生の基礎的な実習作業を担当している。映像、といえば、当然のようにさまざまな機械を使うことが要求される。私の授業はストレートの実写なので、ビデオカメラと編集ソフトが、ここ15年くらいの必須項目である。
映像がデジタルな作業になってから20年ほどになるだろうか。私が学生の頃は、フィルムを文字通り「切って貼る」作業に没頭していたものだが、今やそれはソフトウェアの「アイコン」でしかない。
授業では、学生2人に1台のパソコンで編集作業をさせている。1年生のクラスだと一時に12台、2年生のクラスだと一時に20台ほどのマシンが並んだ部屋で教えることになる。こういった授業の進行やセッティングで難しいのは、パソコンベースで集団学習、という方法である。マシンは同じ構成で、同じアプリケーションをインストールしているにもかかわらず、トラブル発生するマシンが、ときどき、いる。なぜか起動しない、なぜかバグが出現する、といった案配である。全てが同じ症状ではない。学生さんの方は、日頃からマシンを使い慣れているわけではない。特に今日では、スマホは大丈夫だがPCはさっぱり、な学生も多く、ほとんどの学生は「ブラックボックス」として扱う。なおのこと、トラブルが出ると、学生はパニックになる。
教室のマシンは稼働が4年目である。税務署の減価償却の基準で言えば、ぎりぎり、である。そろそろ不具合が出始めるかなあと思っていると、五月雨式にトラブルが出るようになる。アプリケーションはフリーズ、マシンに再起動をさせることになる。以前と違って、システムの立ち上げに時間がかかるようになったので、再起動させてる間も、学生はイライラし出す。そもそも、インターネットブラウジングしかしない学生が多いので、映像編集ソフトなど重量級のソフトの扱いに慣れていない。どんどんフリーズさせることが増える。悪循環である。こうなると授業は悪夢と化す。
来年の授業をどうしようか、ぼちぼち考えなくては、と、居残りしてマシンの不具合を再確認しながら考えている。
0 件のコメント:
コメントを投稿