結局、windowsにプリインストールしているofficeというソフトウェアで、ある程度の「見え」まではできる、ようになっている。ただし、そもそものソフトウェアの基本的なコンセプトとは、方向性の違った作業をしていることになるわけだ。「エクセル方眼紙」にしても、プリントアウトして、プリントされた紙を使うのであればそれで済む。しかし二次利用はできない。他のソフトウェアにデータを流し込むことすらできない。
逆を言えば、印刷所やデザイナーなどが使うソフトウェアはとっても高額である。一般の人が使うには高い。もうひとつは、一般の人が使うにはちょっと知識が必要である。だから、手近なソフトでとりあえずなんとかしてみようと思うのだろう。
アナログな時代であれば、ユーザーの意向を拾える人がたくさんいた。印刷をしたければ印刷所に相談に行く。写真を引き延ばしたければ、写真屋さんに行って注文する。印刷所や写真屋さんのカウンターにいる親父さんが、いろいろと「どうしたいか」というのを聞く。どうしたいのかを明確に伝えることができれば、実作業はプロの職人さんの仕事である。
デジタル世代では、こういった「中間」にいる人がいなくなった。デジタル写真は撮影して自宅でプリントアウト、だからである。
結局我流でなんとかしたくなってしまうのかもしれない。