2016年5月31日火曜日

開始

今年も新学期始まってしばらく後、5月のゴールデンウィーク明けから授業が始まった。ここのところ、3週間1クールを5回、というスケジュールで1年生の授業を担当している。例年通り、初めの1クールは、新入生の傾向と対策が読めないので対応でばたばたする。入学試験のせいなのか、それとも義務教育における文科省の舵の方向のせいなのか、毎年同じような学生が来るとは限らない。元気の良い学年もあれば、とんがった学生の多い学年もある。「今年の新入社員はナントカ型」というのが4月初めの新聞の見出しになったりするが、そのセンで言えば今年の1年生は「あたらず騒がず仲良し型」のようである。
最初は、おとなしかった。こういう時は、「しばらく猫をかぶっている」ことがある。1週間もすれば私語が多くなり、授業はあらぬ方向に行ってしまいがちで、こちらの想定した内容が収まりきらなくなる。
しかし、そうではなかった。私語も少なく、遅刻欠席も比較的少ない。授業中の昼寝やスマホいじりも昨年以下である。おおすごい、と思ったのも束の間だった。

おとなしい、ことは、授業に参加していることとは別なのだった。朝にアナウンスしたことが、翌日には無効になっていた。昨日アナウンスしたよね、と確認すると、「あ、忘れていました」「うっかりしていました」「そうでしたっけ」とい反応が返ってくる。結局、何度も何度も同じ注意をするはめになった。同居人以上に健忘症、今年は「馬耳東風型」である。 

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