2021年4月8日木曜日

空き家

 実家も同様だが、現在の居住地はいわゆる新興住宅地である。50年ほど前に宅地開発されたところで、ほどほどの一軒家が並んでいる。こういったところは、「代々住んでいる」のではなく、開発時に土地を購入して移り住んだ住人が多い。かれこれ50年前に核家族で引っ越してきたわけだ。子ども世代が私の年頃なので、当然のように大学や就職や結婚で家を離れる。実家に同居、と言う場合は、そのまま住むか、二世帯住宅に建て直すか、の選択になる。むろん、子どもが同居しないケースもあるので、かつては4人で住んでいた家に老夫婦2人が残ることになる。老夫婦も、元気なうちは良いのだが、次第に年をとる。どちらかが病気になったり、施設に入ったり、亡くなったり、すると、一人暮らしである。それが心許なくなると、子ども世帯の方へ引っ越したり、施設に入ったりしている様子が多い。そうなると、家は「空き家」になる。

こういった風情の空き家が、居住宅のまわりにも数軒ある。時折子ども世帯が様子を見に来たり、庭の手入れをする業者が入ったりしている。まったくのほったらかし、と言う状態ではないのだが、住み手のない家はなんとなく寂しげに見えるものである。

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