最初は700点、ということだったので、足掛け10日くらいの作業かなあと思っていた。
資料の箱の蓋を開けてびっくり、700というのは件数だった。つまり同類な資料は「1件」とカウントされていた。例えば、「メトロのチケット」などという「件名」で、14枚の切符があった。加えて「表と裏」という撮影が発生した。例えばチラシの類である。
撮影を始めて「同類の14枚の切符」でいいのかな、という話になった。資料リスト上では個別の識別番号がなく、撮影しても区別がつかないのではという話になった。急遽、資料整理に突入。個別の識別番号を確認、なければ振り直し、リストアップ、という作業を始めることになった。
始めてみたら、こっちの方がすごかった。例えば、件名「劇場のチケット」である。袋の中には数十枚のチケットが入っている。開けてみたら、席の番号や日付が入っており、現物資料上では「個別に識別可能」、そこで識別番号を振り、券面を読み取ってリストにする。
それがなかなか微に入り細に入りな作業で、面白くて止まらない。文面はほとんどがフランス語なので、大きな辞書を抱え込んで資料を読む。デパートの領収書が「赤ん坊用のおしめ」「女性用下着」だったりする。うーむ。これが資料というものなのか。大きな数字が印刷してある切符は「馬券」、賭け方によって微妙にデザインが違う。パドックの入場料は女性は半額。劇場やキャパレーのチケットもあって、留学よりは遊学なのか、よく遊んでいるのがびっくりである。ありあまるエネルギーである。
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