今時の学生さんは、スマホ使いである。
授業中は一生懸命スマホをすりすりしているので、授業でわからないことでもあったのかと思ったら、LINE中である。
そのくせ、レポートが誤字だらけである。辞書を引いてね、と言ったら、学校に辞書を持ってきていません、と言う。そういう作業にはスマホは使わない。
授業に関することであれば、スマホ使用はやぶさかではない、と言っている。授業中にLINEしてもいい、と言っているわけではない。使用する目的や内容を「区分」できない。こういう状態が、すでに「スマホ中毒」というものである。
当人たちも、それは理解しているようで、「スマホがないと生きていけない」と公言して憚らない。
こういう学生さんたちは、メディアについて教えられることなく、使っている。習うより慣れろ、だったからだ。だから、自分の都合や興味の範囲で、操作や知識を深化させる。友達の夕食のおかずには詳しいが、個別的自衛権には関心はない。まとめサイトで情報を仕入れるので、興味のない範囲の情報は皆目知らない、という状態になるからだ。新聞であれば、興味のないことも横並びで「見える」ことがあるし、ラジオやテレビであれば「聞こえてくる」こともある。しかしインターネット、特に彼らのような情報収集の方法では、自分の興味の範囲の情報だけをピンポイントで集めてくる。最初から、問題外の外、なのである。
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